多くの人にとって、家づくりは一生に一度の経験。
そんな一世一代の買い物で、絶対に失敗したくはないですよね。
この記事では、暮らしやすさを左右する間取りの『決め方』や『失敗しないためのポイント』をお伝えします。
結論からお伝えすると、以下の5ステップで決めると納得のいく間取りにしやすいです。
STEP1.外構・間取りの事例を見て自分の好みを把握する
STEP2.家族の要望をまとめて優先順位を決める
STEP3.設計士に要望を伝える(初回打ち合わせ)
STEP4.設計士から間取りを提案してもらう
STEP5.提案された間取りで生活スタイルをリアルにイメージしてみる
この記事では、以下の内容で『間取り』について深掘りしていきます。
- 自分好みの生活しやすい間取りの決め方
- 間取り決定前の再チェックポイント
- 使いやすい間取りにするヒント
また、間取りの最終決定前に、もう一度チェックしておきたいポイントも解説しています。
意識しないとチェックできないような項目もあるので、失敗したくない方は、ぜひ最後まで読まれてください。
私がInstagramで開催した、間取り相談会での気づきをまとめています。
みなさんの生の声なので、とても参考になりますよ!
>私のInstagram
(事前知識)注文住宅の間取りに必要な要素
間取りを考え始めると、取り入れたいものが多く苦戦しますよね。しかし予算がある以上、家のスペースは限られています。
絶対に必要な要素を入れた後に、残りのスペースで自分の要望を叶えていきましょう。
- 玄関
- キッチン
- トイレ
- 浴室
- 階段(2階以上の場合)
例えば建坪がせまく、5つの要素と必要な部屋を入れたらもう余裕がない場合を想像してみてください。
収納を減らしたり、ロフトを諦めたりしないといけないかもしれません。
限られたスペースを有効活用し、快適な生活環境にしましょう。
注文住宅の間取りは5ステップで決めよう!
いざ間取りを決めようと思っても、「何から手をつけたら良いのかわからない」となかなか進まず悩んでいませんか?
そんな方に、5つのステップで間取りを検討する方法をご紹介します。
ステップを踏んで検討すれば、満足のいく間取りに辿りつけます!
STEP1.外構・間取りの事例を見て自分の好みを把握する
まずは自分の好みを知るために、以下のようなところから情報収集をします。
- Instagram(インスタ)や Pinterest(ピンタレスト)などのSNS
- 実際に建てた人のブログ
- 住宅情報誌など
「いいな」と思ったものは、画像保存しておきましょう。
なぜかというと、設計士さんとの打ち合わせするときに、イメージを共有しやすくなるからです。
「あまりイメージがわかない」という方は、以下のように体感してみることをおすすめします。
- 完成見学会
- 最近家を建てた友人の家など
また、間取りと並行して、外構の情報収集も進めましょう。
間取りが決まったあとで外構を考えると、「カーポートをつけたかったけど幅が足りない」など、後悔する可能性があるからです。
STEP2.家族の要望をまとめて優先順位を決める
家族で話し合い、ひとりひとりの要望を書き出します。
要望を出しきったら、次は優先順位を決めていきましょう。
すべての要望を叶えるのは、難しいです。
あとで揉めないように、優先順位を決めておきましょう!
STEP3.設計士に要望を伝える(初回打ち合わせ)
いよいよ打ち合わせです。
STEP.1で集めた画像とSTEP.2でまとめた要望を、設計士さんに伝えましょう。
以下のような特殊なものを配置したい場合は、画像も合わせて提供しておきます。
- 大型の家具や家電(壁掛けテレビなど)
- ピアノ
- 筋トレマシンなど
配置場所の確保はもちろん、床の補強や入口幅などを考えてもらえます。
STEP4.設計士から間取りを提案してもらう
要望を踏まえて、設計士さんが間取りを提案してくれます。
しかし、1回目の間取りで「100点!大満足!」ということは、ほぼありません。
納得できるまで、打ち合わせを重ねましょう。
『気に入っている部分』や『しっくりこない部分』を伝えると、設計士さんも次の提案がしやすくなります。
提案された間取りをもとに、自分で間取りをつくるのもいいですね。
自分でも気づけなかった要望が、明らかになるかもしれません。
間取りをつくる方法は、主に以下の3つです。
- 手書き(方眼紙)
- スマホ無料アプリ
- パソコン無料ソフト
STEP5.提案された間取りで生活スタイルをリアルにイメージしてみる
打ち合わせを重ねて、納得のいく間取りができたら再チェックです。
間取り図を見ながら、どのような生活動線になるか、以下のようなイメージをしてみましょう。
- 朝起きてから、夜寝るまでの動き
- 平日と休日の動きなど
家族ひとりひとりの生活動線を、イメージするのがポイントです。
最近では、VRを導入している建築会社も多いみたいです!
間取りの世界を疑似体験できるのは、わかりやすくていいですね。
VRとは『Virtual Reality(仮想現実)』の略。
コンピューターによってつくられた仮想的な世界を、あたかも現実世界のように体感できる技術です。
間取り決定前の最終確認|チェックポイント6選
いざ間取りを決定するとなると「チェック不足のところはないかな?」など不安になりますよね。
この章では、間取り決定前にもう一度チェックしておきたいポイントを紹介します。
以下のポイントを参考に間取りを見直せば、より良い間取りになるはずです。
- ドアの干渉
- 収納の奥行
- 床下点検口の確認
- 時間帯別の日当たり
- 1マスの感覚
- 室内干しスペース
ドアの干渉
開き戸やクローゼットでよく使われている折戸は、人や物に干渉する可能性があるので要注意です。
変更できる場合は、引き戸をおすすめします。
変更できない場合、収納であれば扉をつけずに、ロールカーテンで対応するなども可能です。
引き戸なら、開いた先に人がいても安心です。
なので、個人的には引き戸をおすすめしています。
収納の奥行
収納の奥行は、大体40~45cmの奥行がおすすめです。
なぜかというと、物の出し入れがしやすく、デッドスペースが生まれにくいためです。
ただし季節家電や来客用寝具を収納する場所には、70~75cmほどの奥行が必要になります。
用途に合わせて奥行は変更しましょう。
その収納には、何を入れる予定ですか?
用途まで考えておきましょう。
床下点検口の確認
床下点検口の場所は、忘れがちなポイントです。
一般的には、脱衣室に設置されることが多いですが、人の出入りが多いためおすすめしません。
できれば、人の出入りが少ない場所へ移動しておくことをおすすめします。
我が家は、洗濯機前に床下点検口があるので、洗濯機を動かすときキャスター台が「ガタガタ!」ってなります……。
その名の通り、床下の点検をするための開口部です。
配管からの漏水や、シロアリ調査などのときに使用されます。
時間帯別の日当たり
1日の中でいつ、どこが日当たりが良いのかもチェックしておきましょう。
まずは、方位別の日当たりです。方位によって以下のような特徴があります。
方位 | 特徴 |
---|---|
南 | 日当たり良好(1日中) |
東 | 日当たり良好(午前) |
西 | 日当たり良好(午後) |
北 | 日当たりは望めない (しかし、日中を通してムラのない明るさが得られる) |
また方位とあわせて、窓についても確認しましょう。
窓は以下のようなポイントで、暗くなったり暑すぎたりと後悔することが多くあります。
- 位置
- 形
- 大きさなど
方位と窓を、あわせてチェックするようにしましょう。
時間帯や季節など、様々な視点から検討しましょう。
1マスの感覚
間取り図の1マスは、一般的に910mm(91cm)です。
ここで気をつけたいのが、間取り図の寸法は壁の中心~壁の中心までの寸法ということです。
壁を取りつけたときの実寸は、約75cmになります。
この感覚が、間取りをつくる上でとても重要です!
以下のような壁で仕切られることが多いスペースでは、『75cm』の感覚をもって間取りを検討しましょう。
- 収納
- 廊下
- 玄関
- 水回りなど
室内干しスペース
乾燥機を使わない場合、室内干しスペースは必須になります。
なるべく、風通しと日当りのいい場所に配置することが重要です。
風通しと日当りがいい場所がない場合、除湿機と送風機の併用でも洗濯物を早く乾かすことができます。
除湿器は、狭いスペースでかけると効果が上がります。
そのため、室内干しスペースを広くとっている場合は、少し削って他のスペースに充てる検討をするのもいいでしょう。
スペースとしては、広すぎず狭すぎずの2~3畳くらいが、多く取り入れられているようです。
使いやすい間取りにするヒント|体験談から学ぼう
間取りを考えていると、「使いやすさが気になる……」ということがありませんか?
実際の使いやすさ、間取りに取り入れるときの注意点などを、筆者の体験談をもとに解説します。
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『等身大のマイホーム』を合言葉に、家づくりについて発信しています。
ぜひ、参考にしてください。
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本当に吹き抜けは必要?
『吹き抜け』というと、なんだかおしゃれで憧れますよね。
でも、取り入れるのはよく検討してからにしましょう。
『広く感じる』や『風通しがよく気持ちいい』などメリットの裏には、デメリットもあります。
- 匂いや音が伝わりやすい
- 暖房効率が下がる
- 吹き抜け上部の照明や、シーリングファンなどの掃除・メンテナンスが大変
それでも、「吹き抜けを取り入れたい!」という方のために、以下に注意点をまとめました。
- 断熱や気密性のよい家にする
- シーリングファンをつける
- 床暖房や全館空調を採用する
- 吹き抜けの窓にカーテンなど遮光対策をする
- ホコリの溜まりにくい構造にする
デメリット対策も考えてから取り入れることをおすすめします。
洗面・脱衣は分けるのがおすすめ
モデルハウスなどでは、広々とした一体型の洗面・脱衣室をよくみかけますよね。
間取りの事例でも一般的になっていますが、実はけっこう使いにくいんです。
洗面・脱衣一体型が、「使いにくい」と感じる例を以下にあげてみます。
- お風呂からあがろうとしたら、お父さんが歯磨きしててあがれない。
- 帰宅時、手洗いのために洗面所をあけたら家族がお風呂からあがったとこだった。など
上記のように、プライバシーを確保できず使いにくくなってしまいます。
洗面と脱衣を分ければ、これらの問題は解決します。
スペース的に扉で分けるのが難しければ、ロールカーテンやパーテーションで仕切ることもできます。
お風呂の真横に洗面台を置くと、仕切れないので要注意です!
後々、仕切りが必要になる可能性を考えておきましょう。
トイレは玄関近くでも意外と大丈夫
玄関近くのトイレって、臭いや音など来客時に気になりそうですよね。
実際に玄関近くのトイレはどうなのか、お伝えします。
- 玄関に臭いは漏れない?
-
玄関に臭いが漏れることはほとんどありません。
臭い対策をおこなった場合、臭いはほとんど漏れません。
以下のような対策がおすすめです。
臭い対策- ドアを閉める
- 窓をつける
- 消臭機能付きのトイレを選ぶ
- 芳香剤を置くなど
- 音は聞こえない?
-
玄関やホールに人がいれば聞こえる可能性も高いです。
玄関周辺に人がいるときは、気をつかいます。
しかし『よく考えると来客は少ない』という方が大半なのではないでしょうか?
きしこ来客があっても、リビングなどに滞在する時間の方が長いですよね。
まとめ|『間取りの決め方』と『チェックポイント』で失敗しない間取りにしよう
間取りの決め方は、大きく分けて5つのステップがあります。
もう一度、5ステップの流れをみてみましょう。
SNSやブログなどで、検索してみましょう。
「いいな」と思ったものは、画像保存しておくのがおすすめです。
予算がある以上、すべての要望を叶えるのは難しいです。
後々揉めないように、優先順位まで決めておきましょう。
STEP.1で集めた画像とSTEP.2でまとめた要望を、設計士さんに伝えましょう。
要望を踏まえて、設計士さんが間取りを提案してくれます。
納得いくまで打ち合わせを重ねましょう。
納得のいく間取りができたら、どのような生活動線になるか、イメージしてみましょう。
上記の5ステップで間取りが固まったら、決定前にもう一度チェックしておきたいポイントを思い出してください。
- ドアの干渉
- 収納の奥行
- 床下点検口の確認
- 時間帯別の日当たり
- 1マスの感覚
- 室内干しスペース
図面を見ながら、再チェックポイントを確認することで間取りの失敗を防げます。
ぜひ参考にして、よりよい間取りにしてください!
注文住宅の間取りで失敗しないためには、『決め方の流れ』と『最終チェックポイント』を把握することが大切です。
あなただけの、素敵な間取りができますように!