【大手メーカー13社の特徴】ハウスメーカーのメリットやデメリット・おすすめな人も解説

建築会社を探し始めると、まず入ってくるのがハウスメーカーの情報ですよね?

テレビCMや展示場なども多数あり、様々な媒体で情報を集めやすいので当然のことだと思います。

しかし、情報を集めやすいことで逆に混乱している方も多いのではないでしょうか。

きしこ

この記事では、ハウスメーカーのメリット・デメリットはもちろん、おすすめな人についても解説していきます。

メリット・デメリットを踏まえて、ハウスメーカーがおすすめな人は以下のような方です。

ハウスメーカーがおすすめな人
  • 大手ならではの安心感や新技術を重視する人
  • 自分では決められない人
  • 早くマイホームに引越したい人
  • 忙しい人

その他にも、ハウスメーカー13社の特徴や、木造・鉄骨造についてのQ&Aも紹介しています。

この記事を読んでわかること
  • ハウスメーカーのメリット・デメリット
  • ハウスメーカーがおすすめな人
  • ハウスメーカー13社の特徴
  • 木造・鉄骨造の特徴
きしこ

中立な立場でお伝えしていきます!

ハウスメーカーの特徴

よく耳にする『ハウスメーカー』という言葉ですが、どのような建築会社のことを指すのでしょうか?

ハウスメーカーとは?

日本国内全域または、広範囲の規模で展開する建築住宅会社に対する呼称で、正式な定義はありません。

『財閥など巨大企業に属していて歴史が長い会社』を指す場合や、そのほかの『規模・売上が大きい会社』を含める場合など、その時々で変わります。

現在、主に大手ハウスメーカーと言われているのが以下の13社です。

本記事では、この13社を中心に書いていきます。

大手ハウスメーカー13社
  1. 旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)
  2. ダイワハウス
  3. パナソニックホームズ
  4. 積水ハウス
  5. セキスイハイム
  6. トヨタホーム
  7. 住友林業
  8. 三井ホーム
  9. 住友不動産
  10. 三菱地所ホーム
  11. 一条工務店
  12. スウェーデンハウス
  13. ミサワホーム
『工法』と『構法』について

本記事では、『工法』と『構法』について、以下のような使い分けをしています。

  • 工法:工事における作り方や組み方
  • 構法:性能などもふまえた構成方法

ハウスメーカー全体の特徴をまとめると、以下の通りです。

コスト
設計の自由度とデザイン
工期
品質
保証・アフター体制

各項目について、詳しく解説していきます。

コスト

ハウスメーカーは部材を大量に仕入れることで、原価を下げています。

しかし、人件費や大規模な住宅展示場の運営費、広告費などが建築費に影響してくるため割高です。

きしこ

ハウスメーカーの規格内で建てられない場合は、更にコストが上がるので注意しましょう!

コストの特徴
  • 広く形の整った土地:比較的安い
  • 狭く形の複雑な土地:比較的高い

設計の自由度とデザイン

ハウスメーカーでは、ある程度パターン化された『規格住宅』が前提です。

そのため、設計の自由度が高いとはいえません。(中には、比較的自由に設計できるハウスメーカーもあります。)

しかし、大規模なマーケティング活動と開発体制により、自社ブランドやテーマに合わせて豊富なプランを用意しています。

多くの施主の好みに合うデザインや仕様なので、ほぼ規格内で建てられるでしょう。

きしこ

「どんな家がいいかわからない」という方には、選択肢が決まっているので考えやすいです。

工期

建築部材や資材は規格化され、工場で大量生産しています。

施工もマニュアル化・システム化されており、比較的短期間での施工が可能です。

工期は工法・構造によって変わります。ざっくりとした工期を、以下にまとめてみました。

工法・構造工期ハウスメーカー
ユニット工法45~75日セキスイハイム
トヨタホーム
木質パネル工法3~4ヶ月スウェーデンハウス
ミサワホーム
木造軸組工法3~4ヶ月積水ハウス
住友林業
2×4・2×64~5ヶ月住友不動産
三菱地所ホーム
三井ホーム
一条工務店
鉄骨造3~4ヶ月積水ハウス
ダイワハウス
旭化成ヘーベルハウス
パナソニックホームズ
きしこ

ユニット工法は驚異の早さです!
どうしても早く家を建てたい人には、大きなメリットになりますね。

各工法に関しての特徴やメリットデメリットは、以下の『+』部分を押すと確認できます。

品質

大手ハウスメーカーに建築を依頼していても、実際に施工するのは『提携工務店』と呼ばれる下請けの工務店です。

現場監督として、ハウスメーカーの社員が工事の管理をおこないます。

部材の規格化によって品質が安定しており、職人の技量によって家の完成度が左右されにくいのもメリットのひとつです。

きしこ

鉄骨造のほうが品質のブレが小さい印象です。
(材料の現場加工が、木造に比べ少ないため。)

保証・アフター体制

保証に関しては 、住宅品質確保促進法(品確法) で『建築会社は引き渡しから10年間、瑕疵担保責任を負うこと』が義務付けられています。

これは法律で決められているので、どの建築会社でも変わりません。

また、ハウスメーカーは上場企業も多いため、保証期間内に会社が倒産する可能性は低いです。なので、比較的安心して長期の保証やアフターメンテナンスに期待できます。

最長60年保証!?

ハウスメーカーによっては、30年や60年など、法的な義務以上の保証期間を独自に設けている場合もあります。

しかし、『無料で保証する』という訳ではなく、以下のような有償補修をおこなえば、保証期間を延長するという場合が多いです。

  • 5年毎の有償点検・補修
  • 10年毎の無償点検・有償補修
  • 5年毎防蟻・10年毎防水有償補修

ハウスメーカーのメリット・デメリット

上記では、ハウスメーカーの特徴について解説しました。

では、具体的なメリット・デメリットはどのようなものがあるでしょうか?

詳しくみていきましょう。

ハウスメーカーのメリット

ハウスメーカーのメリットには、主に以下の3つがあります。

メリット
  1. 会社規模が大きく安心
  2. 家づくりに関する総合的サポート
  3. 一定の品質・安心のアフター体制

以下より、各項目を詳しく解説します。

会社規模が大きく安心

工務店よりも規模が大きいため、経営基盤が安定しています。

また、全国各地に展示場がある会社も多く、実際の家を体感できるのもいいですね。

カタログなども豊富にあり、家づくりを学びながら完成後のイメージをつかみやすいです。

きしこ

経営が安定している分、広告や資料作りにも力を入れています!

さらにこんなメリットも

工法・構造・耐震などの研究に、力を入れている会社も多くあります。

災害に強く、安心して生活できるというのもメリットのひとつです。

家づくりに関する総合的サポート

土地の購入から引越しにいたるまで、家づくりのすべての局面において提携先があります。

また、資金面・税金面での手厚いサポートもあり、ローンに関しては審査に通りやすい傾向もあるようです。

きしこ

家づくりに関して、すべて相談できるのは心強いですね。

一定の品質・安心のアフター体制

建築資材の加工は、ほとんど自社工場で完了します。

そのため、職人の技量に左右されることなく、一定の品質を保つことができます。

引き渡し・入居後も、定期的なアフターメンテナンスや長期保証制度があるなど、住み始めてからのアフター体制も整っており安心です。

長期保証 ≠ メンテナンスフリー

ハウスメーカーによっては『最長60年』などを掲げている場合もあります。

しかし、長期保証はあくまでも『決められたメンテナンスを実施した場合、保証期間を延長していく』という仕組みです。

保証期間内であれば、無償で直してもらえるという訳ではないので注意しましょう。

きしこ

生命保険などと同じように
・保証対象はなにか?
・どういう場合が無償保証なのか?
契約前に必ず確認しましょう!

ハウスメーカーのデメリット

続いて、デメリットは以下の3つです。

デメリット
  1. 担当者が変更になる場合がある
  2. 自由度が低い
  3. コストが高い

それでは、各項目について詳しく解説します。

担当者が変更になる場合がある

担当者が異動や退職などで、変更になる場合があります。

その際、しっかりと引き継ぎがされておらず「施主の要望が現場に反映されなかった」など、トラブルの声もよく耳にします。

きしこ

担当者が変更になった場合、要望がしっかり引き継がれているか確認しましょう。

自由度が低い

ハウスメーカーは、ある程度パターン化された『規格住宅』が前提ですので、設計の自由度が高いとはいえません。

また、全国基準で仕様・規格が統一化されているため、自分の地域に特化した家づくりは難しいでしょう。

設備に関しても、自社工場で製造しているハウスメーカーもあり、規格外の設備をとりいれるとコストが上がります。

きしこ

素材や間取りにこだわりたい方には、ハウスメーカーは不向きかもしれません。

コストが高い

部材を大量に仕入れることで、原価を下げることが可能です。

しかし、大規模な住宅展示場の運営費・テレビCMなどの広告費が建築費へ影響します。

そのため総額コストは高くなりがちです。

きしこ

開発や研究もおこなっていることを考えると、コストが高くなるのはしょうがないのかもしれません。

ハウスメーカーがおすすめな人

上記では、ハウスメーカーのメリット・デメリットについて解説しました。

「結局、自分はハウスメーカーを選んでいいのかわからない」と思われる方も多いと思います。

そこで、ハウスメーカーがおすすめな人をまとめました。

ハウスメーカーがおすすめな人
  1. 大手ならではの安心感や新技術を重視する人
  2. 自分では決められない人
  3. 早くマイホームに引越したい人
  4. 忙しい人

それぞれ解説します。

大手ならではの安心感や新技術を重視する人

上記でもお伝えしていますが、倒産のリスクやアフター体制においてハウスメーカーは安心です。

また、最新の設備や構法・性能を重視する方は、ハウスメーカーの研究力を反映した家が建てられます。

以下のような、独自構法を採用しているハウスメーカーもあります。

ハウスメーカー独自構法名
積水ハウスシャーウッド構法
住友林業ビッグフレーム構法
三井ホームプレミアム・モノコック構法
三菱地所ホームツーバイネクスト構法
きしこ

新技術に興味があれば調べてみると面白いですよ!

自分では決められない人

以下のような要望がある方は、ハウスメーカーごとに設けられたプランの中から選択するのが合っているかもしれません。

  • 強いこだわりはなく、ある程度平均的に満足できる家が欲しい
  • 迷ってしまい、自分が建てたいイメージがなかなか固まらない
きしこ

ある程度、選択肢が決まっているので考えやすいです。

早くマイホームに引越したい人

「どうしても半年後にマイホームへ引越したい」など期間での制限がある場合は、ハウスメーカーがおすすめです。

大きさや間取り・仕様により異なりますが、トヨタホームのユニット工法なら着工~引き渡しまで最短45日です。

きしこ

工務店はマネできないところですね。

忙しい人

土地探しから引越しまで、家づくりに関することはすべて任せることができるので、打ち合わせなどに時間をかけられない人にはおすすめです。

きしこ

万が一、家を売却することになった場合も、ハウスメーカーによってはサポートしてくれます。

ハウスメーカー比較時6つのチェックポイント

「ハウスメーカーにしよう!」と決意したものの、ハウスメーカーの選び方がわからず悩んでいませんか?

比較する項目は、主に以下の6つです。

ハウスメーカー比較時6つのチェックポイント
  1. 工法・構造
  2. 耐震性能
  3. 断熱・気密性能
  4. 設計自由度
  5. 施工力・管理体制
    (主に現場での施工・管理)
  6. 保証・アフター体制

「比較するの大変そうだな……」と思われた方のために、今回は大手ハウスメーカー13社を比較してみました。

※執筆時時点での情報になります。ご了承ください。

ハウスメーカー13社の特徴

今回比較したハウスメーカーは、以下の13社です。

大手ハウスメーカー13社
  1. 旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)
  2. ダイワハウス
  3. パナソニックホームズ
  4. 積水ハウス
  5. セキスイハイム
  6. トヨタホーム
  7. 住友林業
  8. 三井ホーム
  9. 住友不動産
  10. 三菱地所ホーム
  11. 一条工務店
  12. スウェーデンハウス
  13. ミサワホーム
評価について
  • 今回は、表に記載の工法・構造でつくられた家で評価しています
  • 記載していない工法・構造の商品も取り扱っている場合があります

旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)

①工法・構造 鉄骨
②耐震
③断熱・気密
④設計自由度
⑤施工力・管理体制
⑥保証・アフター体制
  • 質実剛健のイメージ通り60年以上の耐久性を実現。ロングライフ住宅のパイオニア。
  • 鉄骨造の中では優れた断熱性。
  • アフター体制は業界でもトップクラス。

ダイワハウス

①工法・構造 鉄骨
②耐震
③断熱・気密
④設計自由度
⑤施工力・管理体制
⑥保証・アフター体制

※木造の商品も取り扱いあり。

  • 突き抜けて性能が高いといったポイントはないが、全体的に高水準な品質。
  • 平屋~5階建てまで豊富な商品ラインナップ。
  • xevoΣは、独自技術のエネルギー吸収型耐力壁『D-NΣQST(ディーネクスト)』が標準搭載。

パナソニックホームズ

①工法・構造 鉄骨
②耐震
③断熱・気密
④設計自由度
⑤施工力・管理体制
⑥保証・アフター体制
  • 15cm刻みで間取りが作れ、高い自由度。
  • 多層階住宅『Vieuno(ビューノ)』ハウスメーカーで唯一、9階建てまで対応可能。
  • 全館空調『エアロハス』で家中が安定した温度。

積水ハウス

①工法・構造 鉄骨
木造
②耐震
③断熱・気密
④設計自由度
⑤施工力・管理体制
⑥保証・アフター体制
  • 最大手(住宅着工棟数)の安心感と、自社100%施工が強み。
  • 無骨なデザインが多い鉄骨造の中でも、優れたデザイン性。
  • 独自の構法『シャーウッド構法』や外壁『ダイコンクリート』などを開発。

セキスイハイム

①工法・構造 ユニット
鉄骨
②耐震
③断熱・気密
④設計自由度
⑤施工力・管理体制
⑥保証・アフター体制

※木質系(2×6)の商品も取り扱いあり。

  • ユニット工法なので短い工期。
  • 間取りの自由度が低いが、悩みたくない人におすすめ。
  • 一般地域向けの商品だけでなく、積雪地域向けの商品も取り扱い。

トヨタホーム

①工法・構造 ユニット
鉄骨
②耐震
③断熱・気密
④設計自由度
⑤施工力・管理体制
⑥保証・アフター体制

※木造(軸組・2×4)の商品も取り扱いあり。

  • 家づくりの約8割が工場でおこなわれ、バラツキのない品質。
  • 独自の防錆技術で鉄骨の表面を強固にガード。
  • 業界初の初期保証40年。

住友林業

①工法・構造 木造
②耐震
③断熱・気密
④設計自由度
⑤施工力・管理体制
⑥保証・アフター体制
  • 住友林業独自の『ビッグフレーム工法』は、上下階の通し柱が不要。
    そのため、各階ごとに空間を構成でき、設計自由度が高い。
  • 3DCGを使用するため、外観やインテリアのシミュレーション・日当たりなどをリアルなCGで確認可能。
  • 木を生かした独自の部材『PRIME WOOD(プレミアムウッド)』を開発。

三井ホーム

①工法・構造 2×6
②耐震
③断熱・気密
④設計自由度
⑤施工力・管理体制
⑥保証・アフター体制
  • 2×4・2×6工法で建てたいなら検討から外せないハウスメーカー。
    デザイン性に優れている。
  • 独自の工法『プレミアム・モノコック工法』で耐震・耐熱・耐久の全てを網羅。
  • 万が一自宅を売却する際の『買取保証』。

住友不動産

①工法・構造 2×4
②耐震
③断熱・気密
④設計自由度
⑤施工力・管理体制
⑥保証・アフター体制

※2×6・木質パネル工法の商品も取り扱いあり。

  • オフィスビルや分譲マンションのデザインや部材をとりいれ、斬新なデザインを提案。
  • 2×4工法の耐震性能を30%程度UPさせた超耐震工法『ニューパワーコラム』を独自開発。
  • 契約後の相談や意見・要望など24時間・365日受付可能な、お客様窓口。

三菱地所ホーム

①工法・構造 2×4
②耐震
③断熱・気密
④設計自由度
⑤施工力・管理体制
⑥保証・アフター体制
  • フルオーダーの自由設計で、理想の住まい。
  • 2×4の優れた耐震・耐久・省エネを進化させた独自技術『2×NEXT(ツーバイネクスト)』を開発。
  • 全館空調『エアロテック』で年中快適。

一条工務店

①工法・構造 2×6
②耐震
③断熱・気密
④設計自由度
⑤施工力・管理体制
⑥保証・アフター体制

※木造軸組の商品も取り扱いあり。

  • モデルハウス出展棟数No.1。モデルハウスの仕様が標準仕様となっており分かりやすい。
  • 「家は、性能。」が会社のコンセプト。高気密・高断熱など性能重視の方におすすめ。
  • 設備なども自社工場で製造しているため、高いコストパフォーマンス。

スウェーデンハウス

①工法・構造 木質パネル
②耐震
③断熱・気密
④設計自由度
⑤施工力・管理体制
⑥保証・アフター体制
  • 北欧の高気密・高断熱とモダンデザインで、幅広い年代の支持。
  • 性能に格差をつけない、ワングレードでハイスペックな商品。
  • 住宅の建材として適した性質をもつ、スウェーデン材を使用。

ミサワホーム

①工法・構造 木質パネル
②耐震
③断熱・気密
④設計自由度
⑤施工力・管理体制
⑥保証・アフター体制
  • 代名詞でもある『蔵のある家』は2018年度までに累計7万棟を突破。
  • 断熱材まで入れた状態まで、工場で生産。
  • 木質パネル同士を結合する際、独自開発した『高分子接着剤』を使用。

木造VS鉄骨造どちらがいいの?Q&A

「木造と鉄骨造、どちらにしよう……」とハウスメーカーを検討している方なら、一度は悩むのではないのでしょうか。

この章では、6つの質問をピックアップして解説していきます。

※ここでの鉄骨造は『軽量鉄骨造』とします。

木造VS鉄骨造どちらがいいの?Q&A
  1. Q.地震に強いのは?
    A.耐震性自体に大きな差はありません
  2. Q.火に強いのは?
    A.耐震と同様に大きな差はありません
  3. Q.長くもつのは?
    A.耐久性は鉄骨造が優勢です
  4. Q.外気温の影響をうけにくいのは?
    A.断熱性は木造に軍配があがります
  5. Q.施工ミスがおこりにくいのは?
    A.鉄骨造のほうがミスはおこりにくいです
  6. Q.コスト面では?
    A.木造のほうが安い傾向にあります
地震に強いのは?

耐震性能自体に大きな差はありません。

2~3階建ての低層住宅では、以下のような個性的な間取りでない限り、現代の基準で建てられた家なら大きな差はありません。

  • 極端に平面計画が不整形。
  • スキップフロアで床がつながっている箇所が少ない。など
きしこ

材質よりも、以下のようなことが大事になります。
・地盤調査の結果と判定
・結果にともないおこなう地盤補強や改良
・建物全体の現場施工品質

火に強いのは?

耐震と同様に大きな差はありません。

木は燃えるので、『火に弱い』というイメージが強いと思います。

もちろん、鉄と木の材料単体で比べると木のほうが燃えやすいですが、住宅規模で比べると違ってきます。

現代の住宅は、建築基準法によって住宅内から出火した際、主要構造である柱や梁がすぐ火に覆われないようになっています。

きしこ

上記のことから、建築基準法において同レベルで建てられている家ならば、大きな差はないということです。

長くもつのは?

耐久性は鉄骨造が優勢です。

建物には、減価償却の計算に用いられる『耐用年数』が定められています。税制上設定されているもので「耐用年数が過ぎたら住めなくなる」ということではないのでご安心ください。

以下の表のとおり、厚み3mmを超える鉄骨であれば木造よりも耐用年数が長くなります。

また、木造はシロアリ被害も懸念されるため、鉄骨造が優勢ではないでしょうか。

構造耐用年数
木造22年
金属造
・骨格材の厚み3mmを超え4mm以下
・骨格材の厚み3mm以下  

27年
19年
引用:国税庁 確定申告作成コーナーよくある質問
きしこ

もちろん両者とも、適切なメンテナンスをおこなえば60年以上住むことも可能です。

断熱性は?

断熱性は木造に軍配があがります。

鉄骨造は、構造躯体に熱伝導率の高い鉄を使用しているため、ヒートブリッジがおこりやすくなります。

そのため、外気の熱が家に伝わりやすくなってしまいます。

ヒートブリッジ現象とは

ヒートブリッジとは、断熱材が入っていない部分、すなわち柱や梁が外部の熱を内部に伝える現象のこと。

特に熱伝導率が高いコンクリートや鋼材などは、ヒートブリッジがおこりやすい。

きしこ

木造の中でも断熱性・気密性が高いのは、構造がシンプルで隙間ができにくい2×4工法です。

施工ミスがおこりにくいのは?

鉄骨造のほうがミスはおこりにくいです。

鉄骨造を組み立てる際は、以下のような作業で分かりやすくなっており、高度な技術はあまり必要ありません。

  • 決まった場所にしか取り付けできない
  • 上から順番に決まった機械で締めていく

そのため、施工ミスはおこりにくいです。

きしこ

現場加工・チェック項目が多い木造では、どうしてもミスがおこりやすくなってしまいます。

コスト面では?

木造のほうが安い傾向にあります。

一般的に木造は、鉄骨造よりも材料費が安く比較的工期が短いことから、コストが安くなる傾向にあります。

きしこ

使用する木材の種類によっては、安くならない場合もあります。
以下に、高級木材の例をあげてみました。

高価木材特徴
ヒノキ 水に強くシロアリ・腐朽菌への耐久性も高いことから、土台や柱部分に使用される。
ケヤキ 堅くて丈夫なので、大黒柱や床柱など家の主要部分の木材として使われることが多い。
ウォールナット きめが細かく、丁寧に磨けば特に塗装をしなくても美しい艶がある。
チーク 美しい木目と強靭な耐久性のため、とても高価。

木造VS鉄骨造どちらがいいの?結果は

両者ともに、一長一短あります。

きしこ

「特別どちらがいい」ということはありません。

  • どんな家にしたいのか
  • 何を一番重視するのか

あなたの目的に合った構造を選べば、失敗することはありません。

それぞれのメリット・デメリットを理解することで、後悔しない家づくりに近づきます。

まとめ:ハウスメーカーのメリット・デメリットを理解し自分に合っているか考えよう

ハウスメーカーのメリット・デメリットや、各ハウスメーカーの特徴をみてきました。

情報を集めすぎて、逆に混乱していた方は情報が整理できたのではないでしょうか?

メリット・デメリットは、以下の通りです。

メリット
  1. 会社規模が大きく安心
  2. 家づくりに関する総合的サポート
  3. 一定の品質・安心のアフター体制
デメリット
  1. 担当者が変更になる場合がある
  2. 自由度が低い
  3. コストが高い

メリット・デメリットをふまえて、ハウスメーカーがおすすめな人は以下のような方です。

ハウスメーカーがおすすめな人
  1. 大手ならではの安心感や新技術を重視する人
  2. 自分では決められない人
  3. 早くマイホームに引越したい人
  4. 忙しい人

検討中の方も、これから検討する方も「自分にはハウスメーカーが合っているか」答えが出たのではないかと思います。

実際にハウスメーカーの見学に行く前には、しっかりと比較をしておくのがおすすめです。

きしこ

資料請求をした後は、ぜひ自分だけの比較表も作ってみてください。

比較表の作り方は「【比較表ダウンロード可能】ハウスメーカー・工務店選びでチェックするべき超重要ポイント!|標準仕様比較表」の記事で紹介しています。

記事執筆にあたり参考にした文献
  • 市村 博・市村 崇『建てる前に読む!絶対にしくじらないハウスメーカー選び 大手11社徹底解剖!』,廣済堂,2018年9月
  • 市村 博・市村 崇『マンガでわかる!ハウスメーカー選びのツボ』,廣済堂,2019年10月
  • 市村 博・市村 崇『「論より証拠!」のハウスメーカー選び』,廣済堂,2021年4月

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